2016年11月09日

[韓国語]“힘들다”は動詞か?形容詞か??

 2002(平成14)年度から,センター試験に韓国語が採り入れられました.その問題や解答は,毎年センター試験の全日程の終了後すぐに新聞社や予備校などのサイトで公開されますので,土曜日に実施される韓国語を含む外国語の試験も,日曜日の夜にはネット上で確認することが出来ます.

 センター試験の公式サイトでは,問題と解答,平均点の他,7月に「試験問題評価委員会報告書」という資料が公開されます.韓国語の場合,その資料には「高等学校教科担当教員の意見・評価」と「問題作成部会の見解」の2つが含まれています.前者の資料は,出題された問題が高校で学習する韓国語のレベルに合ったものか検証し,次回以降の試験に関する要望などを述べたもので,後者の資料は,前者の資料の意見を踏まえた上で,出題者側の考え方を述べたものです.

 「問題作成部会の見解」の資料をかなり昔まで遡ると,以前は「標準国語大辞典」と「延世韓国語辞典」の2つを表記法の参考としていたのが,2009(平成21)年度の試験からは「標準国語大辞典」のみを基本とすることに方針を変更し,その理由として,両者で扱いが異なる場合があることを挙げています.

 「標準国語大辞典」と「延世韓国語辞典」との間にどのような扱いの違いがあるのか詳細はわかりませんが,私の気づいた範囲では,例えば“힘들다”の品詞の違いがあります.「標準国語大辞典」で“힘들다”は形容詞,「延世韓国語辞典」では動詞としています.

●힘들다(NAVER국어사전)※辞書データは「標準国語大辞典」
http://krdic.naver.com/detail.nhn?docid=44030300

●힘들다(연세한국어사전)
https://ilis.yonsei.ac.kr/dic/?keyword=%ED%9E%98%EB%93%A4%EB%8B%A4&id=76452&order=

 韓国語は動詞と形容詞の区別があいまいです.活用の仕方もそっくりですし,例えば“흐리다”が「曇る」という意味の動詞でも,「曇っている」という意味の形容詞でも,単語は同じ形です.なので見分けるのが難しいのですが,“-는”を付けて現在連体形にすることが出来れば動詞,そうでなければ形容詞,というのが見分け方としては一番分かりやすいと思います.

 この見分け方で“힘들다”を確かめてみると,“힘든 일”とは言っても“힘드는 일”とはふつう言いませんので,“힘들다”は形容詞だと考えられます.「延世韓国語辞典」では動詞としている理由のひとつとして,“힘들다”が名詞の“힘”と動詞の“들다”とで成り立っているので,その構成上,単語全体としては動詞だと判断してのことかもしれません.

 このように区別があいまいなことから,韓国語で敢えて動詞と形容詞を区別しなくてもいいのでは?という考えを持つ方もいるようです.実際,延世の語学堂の教材では,形容詞を「상태동사」(状態動詞),動詞を「동작종사」(動作動詞)と表記されていて,大きなくくりではいずれも動詞だと見ているようです.
posted by kajiritate webmaster at 23:27| Comment(0) | 日記