2016年09月16日

[韓国]地震の復旧作業はまだこれから

 12日夜に경주(キョンジュ,慶州)を相次いで襲った強震は,その後も小さな余震が続いたもののようやく落ち着いてきたようです.韓国の기상청(気象庁)のサイトでは,地震発生の翌日の13日までに,今回の地震に関する報道資料を4回にわたり発表しています.4回目の発表によると,13日午前6時現在で179回の余震が発生していますが,マグニチュード4.0以上のものは1回のみで,3.0以上のものも12回となっています.

 幸いにも地震で亡くなった方はいませんでしたが,自宅にいて倒れてきたテレビが当たって負傷するなど,病院で手当を受けた負傷者が何人かいらしたようです.それでも重傷を負った方は,私が報道を見聞きした限りではいませんでした.是までずっと韓国はほとんど地震が起きないという安全神話が信じられてきたので,建物の地震対策などはほとんど施されていないと思われますが,にもかかわらず負傷者が多くなかったのは本当によかったと思います.

 しかし,2次被害というか,高速鉄道のKTXの線路の保守作業にあたっていた方々が,いつもなら運行が終了している深夜の時間帯に作業を行っていたところ,地震の影響で運行が遅れていた列車にはねられて2名が亡くなる事故が起きました.地震の影響で運行ダイヤが乱れていたことが,現場の作業員にまでには伝わっていなかったのかもしれません.

 きょうで추석(チュソク,秋夕)の3連休は終わりですが,このまま週末に入って5連休のつもりで予定を立てていた方が多かったはずです.しかし台風16号が迫っており,屋根瓦に被害が出た家屋などは本格的な復旧作業の前に,まずは雨漏りを防ぐためビニールシートをかぶせるなどの応急処置が必要で,とても連休どころではないようです.

 危機対策に不備が多いという反省も声も上がっています.特に,災害などから国民を守る국민안전처(国民安全処)という政府部署のサイトは,地震直後からアクセスが集中して閲覧できない状態が長時間続き,さらに,この部署が運営する災害時に緊急のショートメールを送るシステムも,最初の地震発生から9分後にようやく発信 するなど,肝心なときに頼りにならないことが露呈してしまいました.

 震源地が경주ということで,文化財の被害も出ていますが,有名な불국사(プルグクサ,仏国寺)は瓦が落ちるなどしたものの,それほど大きな被害ではなかったようです.特に,新羅時代の天文台だったといわれる첨성대(チョムソンデ,瞻星台)は,地震後にごくわずかに傾いたもののほとんど被害はありませんでした.積み重ねられた石の角をいわゆる“面取り”のように丸く削っていたことが,耐震性の向上につながったようです.
posted by kajiritate webmaster at 23:06| Comment(0) | 日記