2016年08月13日

[資料]北朝鮮の語文規定

 韓国語・朝鮮語の正書法などの資料は,韓国側のものは국립국어원(国立国語院)のサイトをはじめネット上で簡単に接することができますが,北朝鮮のものはそう簡単に接することはできません.現状,北朝鮮のネット事情はネット大国の韓国とは比較にならないほど貧弱ですし,閉鎖的な北の政治体制を考えると仕方のないところです.

 そのような基本的なところを押さえておこうと思えば,日本のサイトでしたら「趙義成の朝鮮語研究室」内の「朝鮮語の部屋」にお邪魔するのが一番だと思います.ですが,国境や空間の隔たりなど気にしなくていいのがインターネットの大きな利点ですので,ネットで本場のものに触れてみたいという気もします.

 では韓国のネットに北朝鮮の正書法に関する資料はないのかというと,以前は한글학회のサイトでそのような情報が公開されていた覚えがあるのですが,そんなことは今は昔,サイトがリニューアルされて行方不明になってからすでに何年も経ちます.何故かきょう,ふとそのことが気になって少し探してみたのですが,겨레말큰사전 남북공동편찬사업회のサイトの자료마당に,남북어문규정というページがあるのに気づきました.

 韓国の現行の語文規定4つ(한글 맞춤법,표준어 규정,외래어 표기법,국어의 로마자 표기법)の他,“북한 어문 규정”のページがあり,そこに北朝鮮の語文規定が4つまとめて掲載されています.その上のほうにある“右向き三角1전체보기”は,分かりづらいですがリンクになっていて,クリックすると4つの語文規定が掲載されたPDFファイルをダウンロードできます.北朝鮮の出版物を複写した画像ファイルをPDF形式でまとめたもののようです.

 ただ,このページの資料は古いもののようです.「朝鮮語の部屋」では,北の分かち書きの規定は現行の最新版と思われる2003年のものまで公開されていますが,겨레말큰사전 남북공동편찬사업회のこのページの資料は,1987年のもののようです.また,北朝鮮で定められた現行の語文規定が全部で何種類あるのかもはっきりしません.

 韓国の국립국어원に相当する“사회과학원 언어학연구소”という機関が北朝鮮にあるようですので,そこがウェブサイトを立ち上げて語文規定を掲載してくれると一番良いのですが,北朝鮮のウェブサイトはどれも自国のプロパガンダ目的のものばかりですが,将来は政治色が薄くて実用的だったり,もっと楽しめるサイトも登場することに期待したいです.
posted by kajiritate webmaster at 21:25| Comment(0) | 日記