2016年07月17日

[資料]朝鮮五万分一地形圖

 朝鮮半島が日本の植民地だった頃,当時の陸地測量部(国土地理院の前身)が作成した5万分の1地形図が,韓国の국사편찬위원회(国史編纂委員会)のサイトの한국사데이터베이스(韓国史データベース)で公開されています.地図はJPEG形式の画像ファイルで公開されています.日本全土を縦横に区切って各地域を広い1枚の紙に印刷した地形図が大型書店などで売られていますが,その朝鮮半島版と言えるものです.

한국근대지도자료(한국사데이터베이스)

 このページの冒頭の「朝鮮全圖一覽表」は,京城(今のソウル)に支店があった東京の川流堂が,地図の販売用に作成したと思われます.この画像で,朝鮮全土の5万分の1地形図の区割りを見ることができます.見たい地方がピンポイントで分かっている場合,まずはこの画像で地形図の名前を調べてから,その地図を探すとよいと思います.朝鮮全土が700以上に区切られているので地形図の数もそれだけあり,カンやあてずっぽうでは見たい地域になかなかたどり着けないと思います.

 当サイトの掲示板で,植民地だった頃の朝鮮半島の地形図をまとめた資料があることをyohnishiさん(ブログはコチラ)からご教示頂いたことがあり,入手は難しかったので図書館にそれを見にいきました.職員の方に資料名を告げるとしばらく待つように言われ,待つこと数分,とんでもない大きさの資料が台車に載せて運ばれてきて,その大きく重い資料を見ようと台車から机の上に移すだけでも大変でした.解像度の関係で実際の資料よりも鮮明さが劣り,小さな地名などは拡大してもよく見えないものもあります.しかし,ネットなら簡単に閲覧できてとても便利です.

 公開されている地形図はどれも大正時代に測量・作成されたもののようです.当然ながらどれも精巧に描かれていますが,中朝・中ロの国境地帯などは充分な測量ができなかったのか,その地方の地形図は稚拙な印象を受けます.中国やロシアの領土は朝鮮にごく近い部分しか描かれず,地形図の上部に空白が目立つのもその大きな要因かもしれません.

 日本の国立国会図書館のサイトなど,日本のサイトで同様の資料が公開されてないか,これまでときどき探してはいたのですが,なかなか見つかりませんでした.つい最近,何年もかかってようやくたどり着いたのはよかったのですが,韓国の地名の漢字表記をちゃんと確認したかった頃の情熱は,もうすっかりさめてしまいました….

【2016年7月23日 追記】
 朝鮮の“五万分一地形圖”は全722枚あります.しかし,국사편찬위원회のサイトでは“神武城(惠山鎭九號)”の地図画像はリンク切れで表示されず,“龍岩浦(宣川九號)”はリストから漏れているようです.

 “国立国会図書館デジタルコレクション”の次の各資料には“咸興號”は“(共十三面)”とありますが,実際には1面少ない12面のようです.
陸地測量部發行地圖目録. 昭和6年9月現在
陸地測量部發行地圖目録 : 昭和七年九月末日現在
陸地測量部發行地圖目録 : 昭和八年九月末日現在
陸地測量部發行地圖目録 : 昭和六年九月現在


#조선(朝鮮)
#육지측량부(陸地測量部)
#지형도(地形図)
posted by kajiritate webmaster at 23:45| Comment(0) | 日記