2016年06月20日

[韓国語教育]韓国語教員資格制度

 韓国政府は,韓国語ネイティブではない韓国語学習者に韓国語を教える資格を認定する公的な制度を設けています.한국어교원자격제도(韓国語教員資格制度)といい,2005年に制定された국어기본법(国語基本法)に基づいて設けられた制度です.

 この制度で韓国語教員と認められた人には,분화체육관광부(文化体育観光部)長官から証明書が授与されます.韓国語教員は,1級から3級の3段階になっていて,국립국어원(国立国語院)の審査を経て,次のような方が認定されます.2級と3級は頑張れば取得できると思いますが,1級の場合,韓国の大学付属の語学堂など,認定された教育機関での教育歴が必要ですので,2級や3級と比べて取得はかなり困難だと思います.

・韓国語教員3級
 (1) 大学で韓国語(教育)関連の学科を副専攻した人.
 (2) 120時間の韓国語教員養成課程を受講後,한국어교육능력검정시험(韓国語教育能力検定試験)に合格した人.

・韓国語教員2級
 (1) 大学で韓国語(教育)関連の学科を専攻した人.
 (2) 韓国語教員3級の所持者で,認定された韓国語教育機関に3年以上勤務し,かつ,2000時間以上の教育を行った実績がある人.

・韓国語教員1級
 韓国語教員2級の所持者で,認定された韓国語教育機関に5年以上勤務し,かつ,5000時間以上の教育を行った実績がある人.

 この資格は,韓国語母語話者ではなくても取得できますが,その場合,TOPIK6級合格が追加の条件となります.また,条件を満たせば自動的に付与されるものではなく,必要な書類を自分で揃えて,年に数回ある審査期間内に국립국어원に郵送する必要があります.書類には養成過程の修了証や大学の単位取得状況が分かるものも必要です.審査では韓国語関連の講義を大きく5つの分野に分けていて,5つの分野とも指定された以上の単位を取得する必要があります.

 この制度では,韓国語教員の認定を受けようとする個人だけでなく,それに適合した教育を行っているかという教育機関の審査も行われています.教育機関の審査では,各大学の韓国語(教育)関連の各講義が5つの分野のうちどれに該当するかも審査しています.養成過程の場合は最初から,受講者が教員資格を取得するのに必要な5つの分野の講義時間を充足するようにカリキュラムが組まれているはずですが,大学の場合,卒業後に教員資格を取得したい学生は,各講義が5分野のうちどれに当たるかを調べて,各分野で必要な単位数を不足なく受講するように自分で注意する必要があります.

 この資格は,所持していても仕事の斡旋などはなく,実際に教壇に立つには自分で求人情報を探す必要があります.その点では,日本の通訳ガイドの資格と事情は同じといえます.一応国家資格ではあるのですが,取得してもメリットはあまり期待できないのが現実です.

 養成過程を受講して韓国語教員3級を目指す方は,受講後に한국어교육능력검정시험を受験することになります.しかし,養成過程で得た知識だけは到底歯が立たず,合格のためにはさらに独学で受験対策をすることになると思います.なので,ある意味大学で専攻して2級の取得を目指すよりも難しいかもしれません.先に養成過程を修了する必要があり,たとえ試験に合格しても養成過程を修了していなければ,養成過程の受講後に再び受験して合格しなければならず,二度手間になるので注意が必要です.

 この試験は毎年1度だけで,今年は8月27日(土)に一次試験(筆記)が,10月に二次試験(面接)が行われます.韓国の国家試験になりますので,こちらは국립국어원のサイトではなく,韓国のすべての国家試験を扱っているQ−Netのサイトで受験の申込などを行いますが,そのためにもまずはQ−Netの会員登録が必要です.자료실の문제지 내려받기で過去問などを入手できます.

한국어교원자격제도(국립국어원)
한국어교육능력검정시험(Q−Net)


#한국어교육(韓国語教育)
#한국어교원(韓国語教員)
posted by kajiritate webmaster at 23:01| Comment(0) | 日記