2016年03月20日

[まぎらわしい語彙]천테이프/청테이프

 韓国はすぐお隣の国ですので日本と同じようなところもたくさんあり,そうかと思えば,やはり外国ですので全然違うところもあります.そして,一見日本と同じようでも実は違う“どんでん返し”(?)に遭遇して,驚かされたりトホホな思いをさせられた方もいらっしゃると思います.

 そのような例で比較的よく知られているものとして,コーヒーやビールの味が薄いというのがあります.日本のものと同じつもりで飲んで,どこか物足りなさを感じたという方は多いのではないでしょうか.それとはジャンルが全然違うのですが,今回は「ガムテープ」の話をしたいと思います.

 ネット通販などで韓国から荷物を送ってもらうと,ダンボール箱は日本のものと特に違わないようですが,箱の組み立て・梱包に使われているガムテープは,韓国のものはセロファンのようにつるつるした材質のものが多く,紙のような素材の日本のガムテープとは異なっています.色はどちらも茶色ですが,光を通す素材のせいか,韓国のものは日本のものより明るい色をしています.ちなみにガムテープのことを韓国では“박스테이프(バクステイプ)”(box + tape)といいます.

 ガムテープよりも強度が必要なときは,よりしっかりしている「布テープ」が使われます.日本のものは一般的にガムテープよりやや明るい茶色ですが,韓国では緑色のものが多く使われています.韓国語では“チョンテイプ”といい,“チョン”は韓国語で布や服の生地を指す“천”のことだろう…と私は思っていました.

 ところが検索してみると“청테이프”という表記も多くヒットします.나무위키の“청테이프”のページには,元は‘천’だったのが発音の似た‘청’に変わったという説があるとの記述があります.テープが緑色をしていることから,‘青’の漢字音の‘청’と混同されるようになったのが原因だと考えられます.

 緑のことを“青”ということがあるのは韓国も日本と同じで,例えば「青信号」は,韓国の漢字音でそのまま「청신호(チョンシンホ/チョンシノ)」,あるいは固有語で「파란불(パランプル)」(青い火(光))といいます.色彩感覚が日本と韓国ではかなり異なるようですが,このように共通な点もあるのは興味深いです.

 ちなみに,化学メーカーとして世界的に有名な「3M」社の韓国法人のサイトでは,自社製品を“천 테이프”と表記しています

#한국어(韓国語)
#어휘(語彙)
posted by kajiritate webmaster at 22:33| Comment(0) | 日記